祖母谷温泉(黒部峡谷温泉郷)
川原の露天風呂(野湯)
名剣温泉から更に30分程奥に進むとあるのが祖母谷温泉。
名剣温泉までは道中多くの観光客とすれ違ったが、ここから先はすれ違う人もまばらである。
林道をひたすら歩き、300メートルほどあるトンネルを抜けた所の川の対岸に一軒宿”山小屋祖母谷温泉”が見える。
橋の向こう側に渡った所で宿と反対側、上流に硫黄臭漂う煙が立ち込めている。
この看板にそって川原の上流に向かう。
すると源泉が川に注ぎ込まれている所に辿り着く。
本来ならスコップとバケツを持参して手掘り温泉を作る所だが、無精者の私はそんな面倒な事をするはずも無く、源泉と清流が混ざり合って丁度いい湯加減の所を探すことにした。
が、これがなかなか一筋縄にはいかない。いい湯加減だと思ったら、突然川底から熱湯が噴き出して飛び上がったりと一苦労。
特に底が石が無く砂地になっているところは要注意である。
ようやく見つけ出した居心地の良さそうなポイントが源泉の流れ出すやや下流のこのコンクリートの筒の辺り。
但し、浅かったので寝転びながら入った。しかしこれがとても心地よい。出来るならいつまでもこうしていたかった程である。
私以外にはよそのおじさんが一人入っておられただけで他には誰もおらず、全裸で川の中で寝転んだ。
上流に頭を向けて寝転んだので、源泉が注ぐ川岸側になる体の右半分が熱く、清流が流れる側の左半分が冷たい。
この様な感覚が慣れると何だかとても心地良くなるのが不思議だ。
結局、今回の一番のお気に入りが最奥のここであった。
更にこのもっと奥には阿曽原温泉・仙人温泉があるが、これらはもう本格的な登山者の領域。
今回の私の様な軽装ではここまでが限界である。
(030721)
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